女性バス運転士のリアル|現役が見た強みと両立の道

現役バス運転士が執筆実体験にもとづいて解説しています

「女性にバス運転士は無理そう」——そう感じて検索された方へ。

先に結論をお伝えします。現役の立場から正直に言うと、そんなことはありません

私の職場にも、女性の運転士は確実にいます。多数派ではないですが、珍しい存在でもありません。しっかり活躍しています。

この記事では、現役の高速バス運転士である私が、“観察者”の立場から見てきたことをお伝えします。女性運転士の強み、正直な大変さ、そして産休・育休・時短で長く続ける道。

私は男性です。ですから女性当事者になりすますことはしません。あくまで「私が現場で見てきた女性運転士は」という立場で、これから目指す方とそのご家族に、敬意をもって書きます。

女性のバス運転士は「珍しくない」——私の職場の実感

まず、いちばんお伝えしたいこと。

女性のバス運転士は、もう珍しい存在ではありません

私の職場にも、女性の運転士は複数います。多数派ではないですが、確実にいます。毎日ふつうにハンドルを握って、お客さまを運んでいます。

「女性は自分ひとりだったらどうしよう」——そんな不安を持つ方は多いと思います。でも、私が見てきた限り、女性が一人だけでポツンと浮いている、という職場ではありません。

もちろん会社や営業所によって差はあると思います。でも、「女性だから採らない」という時代ではなくなっている、というのが私の実感です。人手が足りていない業界ですから、意欲のある方は性別に関わらず歓迎される流れになっています。

女性バス運転士の強み・正直な大変さ・両立のポイントの整理
私が現場で感じる、女性運転士の強み・正直な大変さ・両立のポイントを整理しました。

「女性は運転が下手」は乗用車のイメージ——私が見てきた運転は慎重で丁寧

世間では、いまだに「女性は運転が下手」と言われがちです。

でも、それは乗用車のイメージがそのまま持ち込まれているだけだと、私は思います。

私が現場で見てきた実感では、むしろ逆です。女性のほうが慎重で、丁寧な運転をする方が多いと感じます。

ヒヤリとする場面も、私の肌感では女性のほうが少ないと感じます。ただ、これはあくまで私が現場で見てきた実感です。統計やデータの話ではありません。事故率が何%低い、といった数字を申し上げるつもりはありませんし、そういう根拠を持っているわけでもありません。

それでも、日々一緒に働いていて感じるのは事実です。バスの運転で本当に大事なのは、スピードや度胸ではありません。丁寧さ慎重さです。急がないこと、確認を怠らないこと、お客さまを揺らさないこと。大事なのはこの3つだと私は思います。その点で、女性が不利だとは私にはまったく思えません。

「運転に自信がないから」とためらう方もいます。でも、運転の技術は入社後の研修と大型二種の教習でしっかり身につきます。今の自分の運転がうまいかどうかは、あまり気にしなくて大丈夫です。運転そのものが好きかどうかのほうが、ずっと大事だと私は思います。

自分に向いているかが気になった方は、向き不向き(適性)の記事もあわせてどうぞ。

私がいちばん感じる女性の強みは「接客」の細やかさ

私が現場でいちばん強みだと感じるのは、接客です。

私が見てきた女性運転士は、お客さまへの気遣いがとても細やかだと感じる場面が多いです。

たとえば、乗り降りに時間のかかるお客さまへの声かけ。ひとことの掛け方、待つときの表情、間の取り方。こういうところで、男性の私のほうが学ばされることが少なくありません。

もちろん、これは「女性だから接客がうまい」と決めつけたいわけではありません。接客が得意な男性運転士もたくさんいますし、個人差は大きいです。あくまで私が感じる範囲での実感です。

ただ、高速バスの仕事は「運転するだけ」ではありません。お客さまと接する時間が必ずあります。だからこそ、気配りができることは、はっきりとした強みになります。

運転が好きで、人と接するのも苦にならない。この2つが両方あるなら、性別に関わらず向いていると私は思います。逆に、どちらか一方だけだと、男性でも続けるのはしんどいと感じます。

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※女性歓迎の記載や設備の条件もあわせてチェックできます。

未経験からのスタートに不安がある方は、未経験からバス運転士になる記事も参考になると思います。

正直に言います、設備はまだ追いついていない部分がある

いいことばかりお伝えするのは、フェアではありません。正直な大変さもお話しします。

正直に言うと、設備はまだ追いついていない部分があります

私の職場には、女性専用の休憩室があります。ここは良い点です。一方で、女性用トイレは男性用より数が少ないと感じます。長い歴史のなかで男性中心に作られてきた職場ですから、どうしても後から整備が追いつく形になります。

ここは会社によって差が大きいところだと思います。だからこそ、これは会社選びで避けられる話でもあります。

働きやすさが気になる方は、応募する前に確認してほしいことがあります。

  • 女性専用の休憩室があるか
  • 女性用トイレ・更衣室が整っているか
  • 実際に女性運転士が在籍・活躍しているか

こうした点は、求人票や職場見学である程度わかります。求人票のどこを見れば女性向けの設備や条件が読み取れるかは、求人票の読み方の記事にまとめています。見学や面接で直接たずねるのも、遠慮しなくて大丈夫です。むしろ、そういう質問に丁寧に答えてくれる会社は、働きやすい会社である可能性が高いと私は思います。

産休・育休・時短で続けられる——「働きやすい会社」の見分け方

女性にとって大きいのは、「一度就職したら終わり」ではなく、出産・育児を挟んでも続けられるかだと思います。

私の周りでは、産休・育休を取る女性は多いです。復帰後に時短勤務で活躍している人もいますし、時短やパート乗務という形で長く続けている女性運転士もいます。

保育園の送迎に合わせて時短のダイヤを組んでもらえるケースもあります。ただし、これは会社によります。どの会社にも必ずある制度、というわけではありません。ここは正直にお伝えしておきます。

フルタイムだけが続け方ではありません。そういう実例が身近にある、というのが私の実感です。

産育休や時短ダイヤなど“休みの仕組み”の細かい話は、この記事では深追いしません。休み・シフトの記事に詳しくまとめていますので、そちらをどうぞ。制度の内容や取得できる条件は会社ごとに違いますから、最終的には募集要項や就業規則で確認するのがいちばん確実です。

また、日勤中心で家庭と両立しやすい選択肢として、送迎ドライバーの仕事もあります。「女性なら送迎にすべき」ということではありません。あくまで選択肢のひとつです。何を選ぶかは、ご本人とご家族が決めることだと思います。

働きやすい会社かどうかは、求人票と面接である程度見分けられます。面接で何を聞けばいいかは面接の記事にまとめています。

まとめ

  • 女性のバス運転士はもう珍しくありません。私の職場にも確実にいて、活躍しています
  • 「女性は運転が下手」は乗用車のイメージにすぎない、と私は思います。私が見てきた運転は、むしろ慎重で丁寧です(あくまで私の実感です)
  • 私がいちばん感じる強みは接客の細やかさ。ただし個人差はあり、決めつけるものではありません
  • 正直に言うと、設備はまだ追いついていない部分があります。ここは会社選びで避けられる話です
  • 産休・育休・時短で長く続けている人が現にいます。ただし制度は会社によるので、募集要項で確認を

女性だから無理、ということはありません。運転と接客が好きなら、続ける道はちゃんとあります。あとは、それを支えてくれる会社を選べるかどうか。私はそう思います。

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